【高校生】理科〈気候とバイオームの仕組みについて〉
今日は、バイオームの分布の仕方やその特徴と気候の関わりについて調べてみました。
バイオームとは
一定の相観(見た目)をもつ植生と、そこに生息する動物を含めた全ての生物の集団のことを言います。
<世界のバイオームの分布>
降水量が多い地域は、温度によって異なる森林のバイオームが形成されます。
赤道付近の熱帯には
常緑広葉樹が優占し、多様な樹木からなる熱帯多雨林が分布しています。
熱帯より少し気温の低い亜熱帯では、複数の「常緑広葉樹」が優占する亜熱帯多雨林が見られ、雨季と乾季がある所には、乾季に落葉する「落葉広葉樹」が優占する雨緑樹林が分布しています。
亜寒帯では、耐寒性のある針葉樹が優占する「針葉樹林」が見られます。
<温帯にある種類のそれぞれの特徴>
暖温帯
暖温帯には、常緑広葉樹が優占する照葉樹林が分布しています。冬に雨が降り夏は乾燥する地域では、小さく硬い葉をつける常緑広葉樹が優占する硬葉樹林が見られます
冷温帯
冷温帯には、秋に落葉する落葉広葉樹が優占する夏緑樹林が分布しています。
<降水量が少ない地域>
熱帯にはサバンナが、温帯にはスッテプが、極端な寒冷地にはツンドラが、極端な
乾燥地には砂漠が見られます。
日本のバイオーム
日本は降水量が十分にあるので、バイオームの分布は主に気温で決まっています。
日本は低緯度の亜熱帯多雨林から緯度が上がるにつれて、照葉樹林・夏緑樹林・針葉樹林へと移り変わっていくように、緯度に対応した水平方向のバイオームの分布をみせます。
水平分布の変化の例
屋久島より南の亜熱帯多雨林は複数の常緑広葉樹が優占し、アコウ、河口にはマングローブが分布しています。
九州から関東にかけての温帯は照葉樹林が分布し、ニホンザルやタヌキが見られます。中部から北海道南部にかけての冷温帯は夏緑樹林が分布し、ニホンカモシカやクマゲラがみられます。
北海道北東部の亜寒帯は針葉樹林が分布し、エゾシカやエゾヒグマが見られます。また、高山では標高の違いに伴う気温の変化に応じて層状にバイオームの変化が見られます。
このような標高に対応した垂直方向のバイオームの分布を垂直分布といいます。垂直分布は標高の低いほうから、丘陵帯、山地帯、亜高山帯、高山帯に分けられています。
また、丘陵帯には照葉樹林が、山地帯には夏緑樹林が、亜高山帯には針葉樹林が形成されています。
普通、標高が高い場所では強風と低温で森林が形成されません。
この森林の形成の上限の標高を「森林限界」といいます。これより高い場所を高山帯といい、花畑がみられるところが多いです。