【高校生】社会〈中央アジア、西アジア、北アフリカの生活と文化について〉
今日は、中央、西アジアと北アフリカの自然と、その環境での生活の仕方やそれについて問題視されていることについて調べてみました。
<自然環境、気候について>
気候が乾燥した地域が広がり、中央アジアのカラクール砂漠やアラビア半島のルブアルハリ砂漠、北アフリカのサハラ砂漠などは広大な面積を占めています。
砂漠周辺の⋆スッテプでは、家畜とともに住む場所を移動する遊牧が行われています。
ナイル川などは上流部で降った雨を集め、乾燥地域を貫いて流れます。このような砂漠地域に達しても途中で蒸発して干しあがることなく海まで流れ出る川を外来河川といい、その流域では灌漑農業が行われています。
エジプト文明などが発達した地域には今でも大都市があり、また、砂漠の中で地下水が湧出するオアシスや地下水路をカナートとよばれる地下水路で引いて利用している場所にも灌漑農業に支えられた集落が発達しています。
⋆スッテプ…草原と砂漠が広がっている地域。
<生活を豊かにしたもの>
中央、西アジア、北アフリカでは大規模な油田が集中して分布しています。
石油資源開発が始まった当初は、メジャー(国際石油資本)とよばれる欧米企業が原油の採掘から販売までを独占していたので、国の利益にならず生活は豊かにはなりませんでした。
そのような状況を打開するために、産油国の政府は石油輸出国機構(OPEC)を結成し、イスラエルとアラブ諸国の戦争をきっかけに、価格や生産量に主導権を持つようになり石油収入は飛躍的に増加しました。
その利益で交通や教育、福祉などに使い、国が豊かになりました。
<地域の問題>
産油国にとって将来の石油資源の枯渇は大きな問題ですが、石油依存からの脱却は十分進まず、自国の若者の就職先が不足するといった問題が起こり、国民からの不満が高まっています。
一方で、この地域には原油をあまり産出しない国も多く、産油国との間の経済格差が拡大しています。